■ [考察]キューブについて
いぬ型干渉体さんの考察に感銘を受けて考察してみようかと。
ただし、いぬ型干渉体さんのような厳密な考察ではないのであしからず。
そこら辺を理解して、読み物として楽しんでいただける方はどうぞ。
ということで、ラストボックスとも大いに関係しているキューブについて解釈します。
キューブの出てくる作品は「あおいほし」「あおいほし2」「宇宙の果て」「きせきの扉」「アールエス」「キレムサ」です。
キューブとは何ぞやというと、元々月に埋まっていてラストボックスと交信していた機械塊です。発掘時に既に半壊でラストボックスの交信機能はすでに弱まっていたので、アケローンに意識を移していた者を除いて人類は滅亡してしまったわけです。(出展:「きせきの扉」)
アケローン内で修復されて<リアル>に戻され、また人類はリアルで生きていけるようになったのでした。めでたしめでたし。(出展:「アールエス」)
このように書くとキューブに害悪がありません。ということは初期から存在していた交信以外の機能が付随されていると考えるのが妥当です。とりあえずキューブを機械と考えて、修復時につけられた機能でいくつか考え付くものをあげてみましょう。
- 具現化機能
ペルセポネの妄想を実世界に具現化したり、『あおいほし2』でミッド・ポイントの憎悪から海籐ウイルスを作り出してしまった機能です。ただし、キューブ自体には無から何かを想像する力はありあません。
こんな機能を無駄につけるはずがありません。<リアル>に何かを生み出すという機能として考えると、人類を<リアル>に復元した機能ではないでしょうか。
つまり、「アケローン用データを<リアル>の存在として復元する」という機能というのが正しい表現ではないかと思います。
ただ、膨大な量のアケローン内のデータから何を復元するのかを入力するのは面倒です。そこでそのための媒介として「想像」を持ってきたのではないでしょうか。想像によってアケローン世界内のデータから特定のデータを収束させるのです。
しかしロストメモリー機能がキューブにはついているので、例えば海籐ウイルスなどのデータなども想像により復元することが出来てしまう誤算があったのでしょう。
- ロストメモリー機能
これは『アールエス』でホログラフが語るセリフから分かります。
ロストメモリーというと『ミサ2』で出てくるもので、別名「時間文書」から分かるとおり、アケローン内の1つの次元の過去から未来へとつながる全ての記憶を記録しているものです。これを上手く使うことで星に還ったスペシャリストを復活させることも可能なくらい強力なものです。つまり、アケローン内のデータをいじくるぐらいの造作は可能なものと思われます。
なぜこの機能をつけたのかと考えると、先の具現化機能を発動する為にはアケローン内のデータがストックされていなければならないからではないでしょうか。
- 同化機能
とにかくいろんなキャラと融合しようとします。
基本的に融合しても姿形は変わらない能力継承に近いのかも知れません。
『宇宙の果て』で死美の能力として「想像する事で、平行世界から想像した通りの時事に収縮させる力」というのがありました。これこそキューブの具現化機能であって、ミッド・ポイントがキューブの一部の機能を封印する時点でキューブの能力を継承していた事が窺われます。
・・・よく考えるとこの同化機能はロストメモリーの機能に付随している気がします。
なぜなら『ミサ2』で記述がありますが、ロストメモリーがマザー(オクタビアン)に同化していたからです。これについてガニメデ・シシの一人称として語られている点から、ロストメモリー内に存在するガニメデ・シシのメモリーバンクは分解不可能で、ロストメモリーの機能をつけたら同化機能もついてしまったと考えるのが妥当です。
- 地球塔管理機能
地球塔とそれに付随するトレーダー分岐点の機能を管理している可能性が高いです。地球塔地下への侵入権限などを持っていることが『アールエス』で語られています。先に<リアル>に降りた人々がアケローンとの交流を制限させるのは普通に考えられることですので、そのための機能だったと考えられます。
必要からキューブにいろいろな機能を付けてしまったのが悪い方向にシナジーを生み出して、『アールエス』のような世界に至ってしまったのではないでしょうか。以上、考察でした。